報道関係者各位
プレスリリース
2021年02月09日
LiLz 株式会社(本社:沖縄県宜野湾市、代表取締役社⻑:⼤⻄敬吾、以下「LiLz」)は、このたびシリーズAラウンドとして、株式会社 環境エネルギー投資が運用するファンド、株式会社 ドーガン・ベータが運用するファンド、Sony Startup Acceleration Program(ソニー 株式会社)および沖縄振興開発金融公庫などを引受先とした第三者割当増資により合計約2.5億円の資金調達を完了したことをお知らせ致します。
■ LiLzの投資家(※順不同)
新規投資家:EEI4号イノベーション&インパクト投資事業有限責任組合*、ベータ2020投資事業有限責任組合**、ソニー株式会社、沖縄振興開発金融公庫など(一部の投資家は非公表)
*株式会社 環境エネルギー投資が運用するファンド
**株式会社 ドーガン・ベータが運用するファンド
既存投資家:株式会社 うむさんラボ
■ 調達の目的
このたび調達した資金は、IoTカメラ次機種の開発費、機械学習を活用した新たな価値創出のための研究・開発費、SaaS事業において特に重要である人材の採用費・人件費、およびマーケティング費用に投資し、顧客企業様が抱える現場の課題解決を一層進めて参ります。
■ 株式会社 環境エネルギー投資(https://ee-investment.jp/)とは
環境・エネルギー分野にフォーカスした独立系としては日本で唯一のベンチャーキャピタルです。2006年設立以来、これまでに4本のファンドを運用し100社以上のベンチャーに出資しています。最新の4号ファンドの運用規模は152億円で、「エネルギー産業の構造転換」や「スマート化」、「資源の有効活用」といった切り口から、SDGsに貢献するベンチャーを投資対象としています。
株式会社 環境エネルギー投資よりコメント
弊社は投資テーマとして「スマート化」を掲げておりますが、その中でもインフラメンテナンスのスマート化は、エネルギー関連設備においてもニーズが高まっている領域であり、注力分野であると捉えております。LiLzは、設備の日常点検における現場のニーズを汲み取り、現場で実際に導入し易い工夫を様々行っており、導入企業からも製品と企業姿勢の両方において高評価を頂いておりました。昨今、DX化が叫ばれる中で、まずは現場のアナログ情報をどのようにして負荷のかからない方法でデジタル化するのかが一番の課題であり、LiLz Gaugeはまさにそれを解決するソリューションであると評価しました。今後は、発電所や石油プラント等のエネルギー関連の大型設備での利用シーン拡大も見込めると期待しています。
■ 株式会社 ドーガン・ベータ(https://dogan.vc/)とは
「金融の地産地消」をテーマに九州の金融機関・事業会社等からの出資を集め、主にシードラウンドのスタートアップへの出資を行う地域特化型・独立系ベンチャーキャピタルです。2006年より投資活動を行い、累計4本・50億円超のファンドを運営しています。
株式会社 ドーガン・ベータよりコメント
LiLz大西社長とはこの2年間にわたり、ビジネスプランの壁打ちなどお付き合いをいただきました。LiLz Gaugeをはじめとするプロダクト開発・その価値提供によって社会にもたらすLiLzの価値、そしてそれを実現するためのチームが成熟し、いよいよアクセルを踏み込むタイミングが来たことを実感しております。今回の資金調達によって、創業以来の地道なフィールドワークと開発活動によって市場最適化されたLiLz Gaugeがグローバルに飛躍することを期待しています。
■ Sony Startup Acceleration Program(https://sony-startup-acceleration-program.com/)とは
あらゆる人に起業の機会を。
Sony Startup Acceleration Programはソニーが手がけるスタートアップの創出と事業運営を支援するプログラムです。2014年から7年間で、60件以上の事業化検証、17の事業を創出(2021年1月1日時点)。それらを通じて培った経験やノウハウを生かし、アイデア出しから事業運営、販売、アライアンス・事業拡大に至るまで総合的に支援する仕組みを整備し、スタートアップ支援サービスとしてみなさまにご提供しています。
Sony Startup Acceleration Programよりコメント
LiLzは、今後需要の拡大が見込まれるIoT/AIを活⽤した点検市場に対して、現場のニーズに基づいたユニークな取り組みを行っています。Sony Startup Acceleration Programはスタートアップの創出と事業運営を支援するプログラムとして、LiLzの更なる成長に向けて、引き続き支援します。
■ 沖縄振興開発金融公庫(https://www.okinawakouko.go.jp/)とは
沖縄における政策金融を一元的・総合的に行う政府系金融機関です。そのなかでも、今次LiLz社に対して行った「新事業創出促進出資」は、沖縄における新たな事業の創出を促進することを目的とする沖縄公庫独自の制度です。地域資源やノウハウ等を活用した創業・事業化の取組みは、新たなモノやサービス等の供給による地域経済の活性化、雇用の場の創出に向けて重要であり、沖縄公庫は本出資機能の活用によりベンチャー企業を積極的に支援しています。
沖縄振興開発金融公庫よりコメント
現場作業の省力化は沖縄県内に限らず喫緊の課題であり、産業と技術革新の基盤作りを目指すSDGsの観点からも、当社事業の社会的意義を高く評価しております。また、LiLzには大西社長をはじめ、OIST(沖縄科学技術大学院大学)や琉球大学出身の優秀な研究者・エンジニアが集結しており、その高い研究開発力を活かして、今後更に発展していくことを期待しています。
■ 株式会社 うむさんラボ(https://umusunlab.co.jp/)とは
うむさんラボは、社会的インパクト投資の仕組みを用いて、「社会をより豊かにする」事業に対して投資を行うとともに、幅広いビジネススキルやネットワークを活用した経営支援を行います。また、自らも「社会をより豊かにする」事業を新たに創出するとともに、情熱と使命感に溢れる多様な起業家を輩出していきます。
株式会社 うむさんラボよりコメント
うむさんラボは、機械学習とIoTの分野において沖縄から全国・海外で事業展開のできるスタートアップを生み出したいという思いで、LiLz社を創業時から応援してきました。代表の大西さんが悪戦苦闘しながらも起業家・経営者として劇的に成長していく姿に驚きと喜びを感じ、また技術力だけではなく情熱と志の高いリルズチームの奮闘に勇気と希望をもらってきました。そのチームがシリーズAラウンドの資金調達を無事にクローズしたことをとても嬉しく思います。今回調達した資金を有効に活用し、チームと事業のさらなる成長へ繋がることを期待しています。
■ LiLz Gauge(https://lilz.jp/lilzgauge/、「リルズゲージ」)について
水道・電気などの社会資本やプラントなどあらゆる施設は老朽化が深刻となり、火災・漏えいなどの事故が増加の一途を辿っており、IoT/AIを活用した予知保全への取り組みは今後急速に成長する市場として期待されています。しかしながら、設備保全現場では電源やネットワークが十分に配備されていないケースが多く、アナログメーターなどの計器類の継続的なセンシングは現実的に難しく、点検を行う人間の五感に頼る保全が今でも主流です。
当社のLiLz Gaugeはこの課題を「視覚」から解決するべく、高砂熱学工業株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長COO 小島 和人)との共同開発において実際の設備保全現場にてテストや調査を繰り返す中で産まれました。ビル・病院、プラント、発電所、下水処理場、道路関連設備などあらゆる点検現場で導入され、2020年6月のサービスインからわずか6ヶ月で約1,200台稼働しています。日常点検工数を70%削減できた事例もあり、TMES株式会社様(施設管理)、山陰酸素工業株式会社様(ガス製造・販売)、月島機械株式会社様(上下水道・化学プラント各施設)など、導入または導入予定の企業は全国各地で30社以上を数えます。
LiLz Gaugeの際立った特長は、電源が無いあらゆる場所の目視巡回点検をリモート化できる点にあります。1日3回撮影で約3年間と長期稼働する低消費電力IoTカメラとクラウド側の機械学習・画像解析によって、アナログ計器の値を自動で読み取り、現場に行くことなく点検対象の情報を効率的に取得できるようになります。さらに、点検時に顧客のフィードバックを得ながら精度を向上していく仕組みであり、お客様自身で事前に学習データを準備する必要がなく、カメラを設置したその日から目視点検の省力化をスタートできることも大きく評価いただいています。今後、さらにご利用いただける用途・分野を拡大するために、IoTデバイスの商品開発と、機械学習の研究・開発に注力してまいります。
【LiLz株式会社(https://lilz.jp/)について】
2017年7月沖縄で創業。LiLzは、"機械学習とIoTの技術融合で、現場の仕事をラクにする"をミッションに掲げ、目視巡回点検をラクにする「LiLz Gauge」を2020年6月に提供開始。九州・山口ベンチャーアワーズ2018で大賞、CEATEC AWARD 2019 トータルソリューション部門でグランプリを獲得。LiLz Gauge以外にもLiLz Sound SearchやLiLz Countなど、機械学習を活用した新しい価値創造に向けて研究開発中。