IoTカメラで巡回点検工数はゼロにできるか?
2020年05月19日
LiLz Gaugeの開発をスタートしてから「LiLz Gauge、つまりIoTカメラで巡回点検工数はゼロにできますか?」という質問を良く受けることがあります。
答えは「No」です。
設備管理において、巡回点検は省人化・省力化したい業務の筆頭に挙げられますが、この点検業務は良く「五感で点検している」と現場の方はおっしゃることが多いのが特徴です。2018年にユーザーインタビューを実施したときにも何度もこの言葉が出てきたことを覚えています。五感とは、視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚を指しますが、LiLz Gaugeは、現時点で「視覚」つまり目視の点検だけに特化して点検者を支援するサービスです。国土交通省の建築保全業務共通仕様書によると、建物の保守・点検業務において標準的に1日に1回以上実施する必要がある監視・記録および日常点検・保守の作業周期は全体の52.8%に上り、その内の8割以上が目視を必要とします。しかしながら、聴覚や嗅覚などの目視以外も必要とする点検は2割近くあり、目視点検を効率化したからといって完全にゼロにはならないということになります。
また、目視点検自体も自動化される訳ではなく、「点検行為」を行うのはあくまで人間であり、点検自体が自動化される訳ではありません。この点についてはまた別途詳しく述べたいと思います。
頻度の高い点検で最も大きなウェイトを占める目視点検は、LiLz Gaugeにより大幅に効率化されると考えています。しかし、五感を使った全ての点検が支援される訳ではないため注意が必要です。目視だけで行なっている点検はリモート化できますが、目視と同時に聴覚や嗅覚で点検している項目はやはり現地に行く必要があります。
withコロナの時代を迎え、設備管理の業務改善に少しでも貢献できるようこれからもサービスの向上に努めていきたいと考えています。
またLiLzは拠点が沖縄ということもあり、創業当時からリモートによるオンラインミーティングを歓迎しています。この機会にもう少し詳しく説明を聞いてみたい、という方は遠慮なくお問い合わせください。
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
LiLz株式会社 大西 敬吾