NECファシリティーズ様:トラブル発生時の現場張り付きがサーモグラフィカメラで解消!点検箇所を変えながら効率の良い施設管理を実施

2025年02月12日

インタビューはNECファシリティーズ株式会社 中谷様 東様 高田様にご協力いただきました。

貴社の事業と、普段の業務について教えてください

中谷様:
NECファシリティーズは社名が示す通り、NECグループの企業です。私たちは、主に生産現場、製造工場の施設管理や工場・オフィスの建設に関連する事業や、工場から出てくる廃棄物の処理などのプラント設計事業を担っています。主に製造業の工場を運営するために必要な機能を持つ会社です。

その中で、私と東は経営企画 DX推進部 推進本部というグループに所属しています。 以前は、各事業体ごとでDX推進に取り組んでいましたが、社内の事業改革やDX推進を全社レベルでの推進を目的とし、2024年4月に新設された部署です。

高田は現在、施設管理事業部のメンバーとして、クライアントである半導体メーカーの生産工場内の電力、空調、給排水などの運転管理や保全に携わっています。

サーモグラフィカメラの導入以前の段階で業務の課題はどのようなものがあったのでしょうか。

高田様:
 半導体工場内に新しく導入されたコンプレッサーの冷却水システムの温度管理に課題を感じていました。冷却水を流す配管は、高い場所や地下なども通っており、点検が容易ではありませんでした。また、定時点検の自部署と現場の往復はもちろんのこと、トラブル発生時には現場に張り付きになってしまうという課題もありました。

サーモグラフィカメラの導入背景をお伺いしてもよろしいですか?

中谷様:
 実はサーモグラフィカメラは当初、テンポラリーな使い方として、施設内の雨漏り箇所の検知をサーモグラフィカメラで特定することを目的に検討していました。

ハンディタイプのカメラで同様のソリューションがありましたが、雨が降るたびに現場に赴く手間を考慮すると、導入には至りませんでした。LiLzさんのサーモグラフィカメラであれば我々が期待する効果が出るのではと考えていました。

 製品のご紹介をいただいたタイミングで、現場での使い道がないか高田に持ちかけたところ、現在導入しているコンプレッサーの冷却水パイプ監視に使うことが費用対効果が高そうだと提案があり、現在に至ります。

長く稼働している工場なので、まだまだ手動で操作するような業務も依然として存在しています。例えば、巡回点検の中で水温を確認し、必要に応じて水温を一定に保つ操作などが必要です。サーモグラフィカメラを導入することで、水温に異常が生じた際にのみ対応をすることで作業が完結するようになりました。

アナログメーターの読み取り業務でもLiLz Gaugeをご活用いただいていますが、製品を知ったきっかけを教えてください

中谷様:
設備管理事業部から、設備に不具合が出た際に、現場に張り付いて対応する負担が現場の困り事であると聞いていました。特に、中央監視の対象に含まれない計測値を取り込み、異常値がでたタイミングで対応できるような仕組み作りを検討していたタイミングでLiLzさんのことを知りました。

各部署へヒアリングを実施した際に、手を上げたのが高田のチームでした。実際にいくつかのカメラをトライアルとして導入したところ、いろんな使い道の可能性が見えました。

私たちは、カメラを常設するのではなく場所を移しながら効果の出そうな場所で検証を繰り返したり夏にしか動かさないような設備に取り付けて3ヶ月だけ運用したりと、タイミングごとで設置場所を変えて使える製品特性を活用しながら日々の業務に取り入れています。

LiLz Camは取り付けの簡単さも製品特徴として謳っているのですが、実際にいろんな場所で使われる際の設定難易度はいかがですか?

高田様:

実際に使用し始めると、現場のメンバーはみんな便利さに感動してくれるのですが、Bluetooth接続などの初期設定にまだまだハードルを感じているようです。都度レクチャーをしたり、手順書を整備したりと、現在も試行錯誤を繰り返しています。

ズバリ、LiLz製品をご導入いただいた決め手を教えてください

中谷様:
カメラとソフトが完結している点が非常に大きいです。

他の製品を使っても似たようなことは実現できると思いますが、いずれにしろ多くのデバイスやシステムの組み合わせになってしまいます。これらは、カスタマイズ性とか汎用性は高い反面、現場ですぐ取り付けられるという簡易さが失われてしまいます。

加えて、我々は業務の特性上、使いたいときに使いたいところですぐ使えるという点に魅力を感じており、導入を決定しました。というよりも、我々のニーズを満たす機能を持つソリューションがLiLzさんしかなかったと判断しました。

導入当時、部門ごとでDX導入を推進されていたかと思いますが、優先順位の付け方や導入プロセスはどのように策定されていたのでしょうか?

中谷様:
会社として大規模にシステム導入を決定しても、現場が使いたい・使いやすいと思えるものであることが大前提です。そのため、RGBカメラ・サーモグラフィカメラの導入時はトライアルサービスで3ヶ月お借りしました。安く試せるため、最初の導入ハードルはかなり低いように感じました。

個人的には、トライアル利用前から効果が出ることをある程度予測しておりましたが、実際に現場で使ってもらうことで改善に役立つことが再確認でき、導入に至りました。購入時も少ない台数から導入できる点もありがたいです。

ご導入後、実際にどれくらいの作業量が削減されたか教えていただけますか?

高田様:
わかりやすい例でいくと、昨年末に大規模な作業が行われました。その際にLiLz Gaugeを活用した際は大体2人分の作業は削減できたと実感しています。年末年始は、人件費も高くなるので、作業効率をあげる上で欠かせない製品でした。

今後、NECファシリティーズ様のクライアント様で、導入が推進される領域はどのようなところでしょうか?

中谷様:
実は私たちは、全国260のクライアント様の施設管理を支援しております。施設の大小はあるものの、特に人の手がかかっている領域を優先してRGBカメラ・サーモグラフィカメラを含めたデジタル化を推進して省人化を図っていこうと考えています。

アナログメーターの点検業務は必ずどの施設でも多かれ少なかれ存在しているので、大きな導入効果を見込んでいます。その中でも、24時間稼働している工場や、生産している製品の単価が高い工場などは、設備の不具合で製造ラインを止めてしまうことが巨額の損失につながりますので、より導入の価値があると感じています。

今後の展望をお聞かせください

中谷様:
 LiLzさんは我々の現場をよく理解した上で良い仕組みを作ってくださっているので、非常に現場に導入しやすいサービスだと思っています。

とはいえ、優れた製品だからといって、私たちの管理する施設内の全ての点検箇所に導入できるかというと、そうではありません。費用対効果を考え、特に人手がかかっているところや作業の困難性が高い場所から優先して導入しています。また、定点で監視するのか、点検業務で対応するのかによっては中央監視システムに取り込むべき箇所も存在するので、バランスを見ながらベストな使い分けをしていきたいと考えています。

また、新商品としてサーモグラフィカメラを導入させていただきましたが、サーモグラフィカメラも我々の現場を非常によく理解しているからこそ生まれた商品だと感心しています。今後も新商品を開発いただき、我々が気付いていなかったような課題を解決いただけると幸いです。

-----------------------------

導入企業様:NECファシリティーズ株式会社

https://www.necf.jp/home/index.html

インタビューにご協力いただき、誠にありがとうございました!